近年、台風や地震の影響で停電被害のニュースをよく見かけます。停電対策を取られているご家庭も多いのではないでしょうか。
オール電化のご家庭も増えているため、停電対策には「蓄電池」がおすすめ!
蓄電池があれば、停電になっても電力供給の復帰を待たずに電化製品を使うことができます。
今回は、蓄電池を備えるメリット・デメリットや、蓄電池の購入が増えている理由についても紹介します。
目次
そもそもオール電化とは?
近年増えている「オール電化住宅」ですが、そもそもオール電化とは何でしょうか?
【オール電化】
家庭の必要なエネルギーをすべて電気でまかなうことをいいます。
家の中のシステム(調理、給湯、空調)を全て電気によってまかなうため、ガスの使用は一切ありません。
メリット
- 光熱費の基本使用料が一本化する
- 火を使わないため、火災が起きにくく安全
- 災害時、電気はガスより復旧が早い
デメリット
- 昼間の電気代が高くなる
- 設置の初期コストが高額
- 停電になると、家の中のシステムが機能しなくなる
最大のデメリットは、やはり停電時に生活への影響が大きいところではないでしょうか。
その対策として、「蓄電池」を備えておくことがおすすめです。
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蓄電池とは?メリット・デメリットも
蓄電池とは、充電すれば何度でも利用できる電池のことです。身近なものでいえばスマートフォンのバッテリーも蓄電池です。
蓄電池へ電気を充電させる方法は以下の2つです。
- 電力会社から購入した電気で充電する
- 太陽光発電で自家発電した電気を充電する
突然停電が起きたとしても、蓄電池があれば、そこから電気を使うことができます。
次に、蓄電池のメリット・デメリットについて説明します。
蓄電池のメリット
電気代の削減
最近は在宅ワークが増えた影響で、日中の電気代が上がったご家庭が増えています。
そこで、蓄電池上手く活用すれば、電気代の節約へ繋がります。
加入プランにもよりますが、電気代は基本的に深夜が安く、日中は高く設定されています。
そのため、深夜に蓄電池に電気を貯めておき、日中は貯めた電力使うようにすると、差額分の電気代が安く済みます。
停電対策
蓄電池を備える一番のメリットは、停電時ではないでしょうか。
電気の供給がストップすると、電化製品が使えなくなり生活に支障が出ますが、蓄電池があれば非常時でも電気を使用することができます。
さらに、停電になると自動的に蓄電池の電気へ使用が切り替わるものもあります。数秒から数十秒で電気が使えるようになるため、とても便利です。
蓄電池の容量や使い方にもよりますが、4人家族で約5日間分の電気を使うことができるものもあります。
蓄電池のデメリット
初期費用が掛かる
製品によって価格は異なりますが、一般的に家庭用蓄電池は100万円〜250万円程度です。
しかし、国や自治体からの補助金もあるため、購入の際に業者と相談して初期投資を抑えられると活用しましょう。
設置スペースが必要
一般的な家庭用蓄電池は、エアコンの室外機くらいの大きさがあり、設置スペースが必要となります。
屋内型と屋外型がありますが、少し騒音があるので屋外に設置する方が良いかもしれません。
蓄電池には寿命がある
蓄電池は永久に使えるわけでなく、年々貯められる電力が減ってきます。約10年~15年ほどで買い替えを検討しなければなりません。
蓄電池を備える家庭が増えた理由
もちろん、万が一の時のために蓄電池を購入されるご家庭もあります。
しかし、最近は太陽光発電で自家発電した電気を貯める目的で蓄電池を購入されるご家庭が増えています。
太陽光発電は、発電するだけで電気を貯めておくことはできません。
発電した電気は、家庭でそのまま使用したり、電力会社へ売電します。
しかし、そこへ蓄電池を設置すれば、昼間に発電した電気を貯めて電力使用量の多い朝晩に使用することが可能になります。
また、蓄電池の容量を超え貯めきれない分の電力は、電力会社へ売電することももちろんできます。
太陽光発電の「電力を貯めることができない」というデメリットを蓄電池が解消できるため、太陽光発電の普及とともに購入するご家庭が増えています。
停電時に備えた蓄電池の選び方
蓄電池には様々な種類があります。各家庭にあった蓄電池を選びましょう。
蓄電池の容量について
蓄電容量が大きければ大きいほど、蓄電池の価格は高額になります。
普段の生活の消費電力がどれくらいなのかを事前に確認しておき、それに合った容量の蓄電池を購入することをおすすめします。
停電時の1世帯当たりの必要電力:5kWh〜7kWh (1日)
人数が多いご家庭は、もう少し多く見積もっておいた方が良いでしょう。
蓄電池の種類について
蓄電池には、「全負荷型蓄電池」と「特定負荷型蓄電池」の2種類があります。
これは、停電時に電気を使える範囲を指しています。
【全負荷型蓄電池】
全ての部屋で使用できるタイプの蓄電池。(60Aもしくは10kVA相当まで)
一般家庭であれば、家全体の電力を賄えます。
オール電化のご家庭は、電気が止まるとIHや給湯器(エコキュート)など、家の中のシステムすべてが使えなくなるため、全負荷型蓄電池をおすすめします。
【特定負荷型蓄電池】
事前に指定した特定のエリアで使用できるタイプの蓄電池。(約15〜20Aまで)
事前に決めた冷蔵庫のコンセントやテレビのコンセントなど、必要最低限の回路のみ停電時に使用できます。
限られた部分にしか使用しないため、電力を使いすぎる心配はありません。
そのため、全負荷型よりも停電時に長く使用できます。
まとめ
今回は、蓄電池のメリット・デメリットや購入するご家庭が増えている理由について紹介しました。
近年増えているオール電化住宅の停電対策として、蓄電池を設置してみてはいかがでしょうか。
太陽光発電を設置しているご家庭は、発電した電力をより活用できるのでおすすめですよ。